白い猫の来た道

日々つれづれ

1月に読んだ本

1月に読んだ本。

振り返ってみると、どれもとても濃ゆい…

1月は密度の濃い読書ができましたね。

1か月に10冊くらい読むのがちょうどいいペースなのかなと思いました。

本当はもっと読みたいのだけど、1冊1冊とちゃんと向き合いたいし、読書のほかにもやりたいことがあるし。

読了と同じペースで読みたい本のリストが更新されていきます。嬉しいことです。

 

2017年1月の読書メーター 読んだ本の数:13冊 読んだページ数:3411ページ ナイス数:118ナイス ハリスおばさんモスクワへ行く (fukkan.com)ハリスおばさんモスクワへ行く (fukkan.com)感想 お馴染みロンドンの通いのお手伝いさんのハリスおばさんが、今度は親友のバターフィールドおばさんと共にモスクワへ行きます。イギリスとロシアの間の恋のキューピッドとなるために。冷戦時代の話なのでロシアの描かれ方はかなり辛辣ですが、モスクワを舞台にハリスおばさんとバターフィールドおばさんが大活躍。本書が最終作なのは残念なことです。どこにいても自分らしくあること。愛する人の喜びのために行動すること。いつも好奇心いっぱいで夢見ることをやめないハリスおばさんは、私たちに大切なことを教えてくれるのです。 読了日:1月3日 著者:ポールギャリコ
若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義感想 人は、どうにもならない人生の苦しみに直面したとき、語るべき言葉を喪うことがある。身を切られるような哀しみに心が焼かれ、生きるよすがさえ失いかけながら、それでも生きようとするとき、人は魂の奥深くにある「言葉」という光に出会うことがあるのだ。本書は、批評家の若松英輔氏の25編のエッセイからなり、哀しみを通じてしか触れることのできない珠玉の言葉がそこに並んでいる。哀しい、愛しい、美しい言葉たちは、しんしんと降る雪のように静かに心に積もっていく。ひがしちかさんの美しい装画も素晴らしい、魂に寄り添う一冊だ。 読了日:1月7日 著者:若松英輔
荒神荒神感想 江戸の昔、東北小藩の山村を一夜にして壊滅させた怪物と、北の民たちの戦いを描いたお話。開始3ページ目にして鳥肌の立つ始まり方でした。物語に引き込まれては息ができなくなりそうで小休止、を繰り返しながらも一気に読了。人の業と恐ろしさ、そして強さ優しさが伝わってくる傑作でした。 読了日:1月8日 著者:宮部みゆき
甘い、甘い、甘くて甘い 服部みれい詩集甘い、甘い、甘くて甘い 服部みれい詩集 読了日:1月10日 著者:服部みれい
精霊の守り人 (新潮文庫)精霊の守り人 (新潮文庫)感想 名作初読です。ページをめくると、そこはすでに物語の舞台・新ヨゴ皇国。作者により緻密に作り込まれた豊かな世界観の中で、女用心棒バルサと皇子チャグムが繰り広げる冒険に魅せられました。優れた児童文学は、大人ももちろん楽しめるのですね。シリーズを読み進めていこうと思います。ドラマの方も見てみたいな。 読了日:1月13日 著者:上橋菜穂子
マルグリートの輪舞曲―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)マルグリートの輪舞曲―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア) 読了日:1月15日 著者:茅田砂胡
おしゃべりは、朝ごはんのあとで。 (ビッグコミックス)おしゃべりは、朝ごはんのあとで。 (ビッグコミックス)感想 駆け出しの漫画家で引きこもり体質の秀良子さんが、美味しい朝ごはんを食べに行くというコミックエッセイ。パリや京都、沖縄、関東近郊に、朝ごはんのために自腹で向かいます。原稿に追われて何も調べずに現地に行ったり、「さわらがすごいさわら味」などご飯漫画っぽくない感想に、笑いがこみ上げます。等身大の書き方とコミカルさもとっても面白い。私も、早起きして美味しい朝ごはんを食べに行きたくなりました。 読了日:1月16日 著者:秀良子
みれいの部屋 ニューお悩み相談みれいの部屋 ニューお悩み相談感想 服部みれいさんが、20代から40代女性の様々なお悩み相談に答えた本。悩みの種類が多く、どれかに自分の状況が重なることがあるかと思います。答えの多くは、冷えとり健康法、ホ・オポノポノ(起こる問題は自分の記憶で、それをクリーニングしていくというハワイ発祥の考え方)、アーユルヴェーダなどなどの考え方が素地になっています。一番心に残ったのは、とにかく自分の人生に集中し、自分を大切にして幸せにすることが何よりも問題解決に繋がるということ。答えは外側にはなく、自分の内側にあるものなのでしょうね。 読了日:1月19日 著者:服部みれい
のぼうの城 上 (小学館文庫)のぼうの城 上 (小学館文庫)感想 石田三成率いる秀吉方2万の大軍と対峙したのは、わずか500の手勢しかいない忍城。城代の盛田長親は、木偶の坊の「のぼう様」と呼ばれている男。小説の文中でも盛んに馬鹿馬鹿呼ばれているのぼう様。人物重視の物語展開は痛快で面白く、何事にものらりくらりののぼう様と、熱い体育会系家臣たちと、義侠心の厚い百姓たちの戦いにわくわくします。いざ下巻へ。 読了日:1月20日 著者:和田竜
羆嵐 (新潮文庫)羆嵐 (新潮文庫)感想 日本の獣害史上最大の被害をもたらした北海道の三毛別羆事件のドキュメンタリー。冬眠できなかった羆(ヒグマ)が開拓村を襲い、2日間で7人(内臨月の妊婦と胎児を含むのがなんとも惨い)の犠牲者が出た事件である。体長3メートル近く、体重380kgに及ぶ羆が簡素な作りの家々を襲い、中でも女性ばかりを狙う。淡々と綴られる悲惨な被害の状況に背筋が凍り、過酷な自然の猛威になす術もない当時の人々と同じく震えがくる。自然とはかくも荒々しいものであると畏怖する内容だった。 読了日:1月22日 著者:吉村昭
追憶のカレン―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)追憶のカレン―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)感想 リィとの出会いで自分の意志を持ったシェラ。「自分が何をしたいかも決められなかったら、生きてないのと一緒じゃない?」と言うカレン。自分の人生を自分で生きる子供たちとは正反対に、生きたいように生きられないことを誰かのせいにして嘆くだけ、あるいは憎悪を募らせる大人たちが引き起こした大事件。キャラの立ちまくった人物設定に目を奪われがちですが、骨子のしっかりした物語は、はっとする真理を見事に突いてきます。 読了日:1月23日 著者:茅田砂胡
おしゃべりは、朝ごはんのあとで。 2 (ビッグ コミックス)おしゃべりは、朝ごはんのあとで。 2 (ビッグ コミックス)感想 ひきこもり漫画家が自腹で朝ごはんを食べに行くコミックエッセイ第2弾。今回も、ゆるーい雰囲気と勢いで伝える食レポは健在。香川に北海道に横浜にNYにと食べ歩きます。高級ホテルのビュッフェと、文豪が考案した老舗ホテルの朝食、食べてみたい!早起きして美味しい朝ごはんを食べに行くこと、本気で計画してみようと思います。 読了日:1月23日 著者:秀良子
あたらしい東京日記あたらしい東京日記感想 文筆家で、「マーマーマガジン」という雑誌の編集長も務める服部みれいさんの2011年4月から2012年2月までの日記。ブログもそうですが、人の日記って読むのが面白いのですよね。その人なりの生活が垣間見えるからでしょうか。アーユルヴェーダや冷えとりなどのホリスティックな方法で体を整えながら、バリバリ東京でクリエイティブな仕事をする女性の姿がここにはあります。精神世界にも視点の立脚点を置いているところは色々と参考になります。外側のことは内側の反映、か。みれいさんの日記シリーズ、この先も読んでみようと思います。 読了日:1月27日 著者:服部みれい
読書メーター

若松英輔「悲しみの秘義」読書会 at 北書店 レポ

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何かを訴え、人を惹きつける演奏がされるとき、客席が、一段も二段も深い静けさに包まれる時がある。
心を向けて、さらにその演奏から何かを聴き取ろうとする客席の意志が、しんとした沈黙として場を覆うのだ。

 

1月30日(月)に参加した、著者の若松英輔さんご本人を交えて行われた「悲しみの秘義」読書会では、そんな沈黙が何度も訪れた。
会場は新潟市中央区の北書店。

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年明けすぐの北書店のTwitterで今回の読書会が開催されると知り、速攻で申し込んだ。
著者本人が来る読書会なんて!
東京などの首都圏で行われている大きな読書会では時々あるようだけれど、新潟では稀。私はもちろん初めての経験。
若松英輔さんのお名前は、読書仲間がFacebookで本の感想を上げていたのを見て、知っていた。批評家で、文芸雑誌「三田文学」の編集長をされている。とても気になっていた方だし、出ない手はない。
すぐに北書店で、今回の読書会のテーマとなっている本「悲しみの秘義」を購入する。
表紙の鮮やかさが目に飛び込んで来る。美しい。しかも数種類パターンがある。
その場で見比べて1冊を購入した。
とても印象深い表紙なのでどなたが手がけたものだろうと思ったら、ひがしちかさんだった。以前、ほぼ日刊イトイ新聞でインタビューを受けていた日傘作家の方だ。そのインタビュー内容も印象が強いもので、今でも覚えている。

ほぼ日のいい扇子2014 - ほぼ日刊イトイ新聞

↑ひがしちかさんのインタビュー


紙質が独特なもので、素人目にも作りがとても凝っているように見受けられる。出版したナナロク社がとても心を入れて作ったのが伝わって来るようだ。


若松英輔さんの本は初読なので、初めましての気持ちで読み始める。
静謐な文章だった。深々と降り積もる雪みたいな静けさ。そして、そのまま心にしみ込んでいく透明さと優しさ。
読み終えた後に読書メーターに上げた感想は以下の通り。


『人は、どうにもならない人生の苦しみに直面したとき、語るべき言葉を喪うことがある。身を切られるような哀しみに心が焼かれ、生きるよすがさえ失いかけながら、それでも生きようとするとき、人は魂の奥深くにある「言葉」という光に出会うことがあるのだ。本書は、批評家の若松英輔氏の25編のエッセイからなり、哀しみを通じてしか触れることのできない珠玉の言葉がそこに並んでいる。哀しい、愛しい、美しい言葉たちは、しんしんと降る雪のように静かに心に積もっていく。ひがしちかさんの美しい装画も素晴らしい、魂に寄り添う一冊だ。』


やっぱり文章を雪に例えてることに今気付いた。
若松さんは新潟県ご出身だそうで、まったくの私見なのだが、なんとなく、雪が降る地域で育った人と、そうでない人は、表現するものに違いがあるような気がする。
とにかく、なんだかすごい本に年初から出会ってしまった。
一度読んだだけで忘れてしまえるような本ではない。何度も何度も読み直し、その度に新しい発見がある、対話をしていける本だ。一緒に生きていける本だ。
その本を書いた著者が来るなんて、すごい楽しみなのであった。


当日は道が予想以上に混んでいて、ギリギリになりながらもなんとか開始時間前に滑り込むことができた。しかも一番前に座った私。
お客さんは20名以上。椅子の並びからして、トークイベントのような感じ。ふむふむ。どんなふうに進んでいくのか、始まる前からわくわくする。
ツバメコーヒーさんが来ていて(読書会参加費を受付していらっしゃった)、セルフでツバメコーヒーさんのコーヒーが飲めるようになっていた。時間がなかったので飲めなかったのが心残り。

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若松さんがお話しされた場所。


司会進行は、「悲しみの秘義」を出版したナナロク社代表の村井さん。
なんと村井さん、開始時間を30分遅く勘違いしていたそうで、読書会が始まってからレコーダーの準備をされていたのにちょっぴり笑ってしまった。なんとも親しみやすい方。


今回の読書会は、普段私がよく参加している、数人で車座になってテーマとなる本の感想を言い合ったり、お勧め本を紹介し合ったりする形式ではなく、「悲しみの秘義」に納められた25編のエッセイの中から選ばれた4編をお客さんに朗読してもらい、そのあと若松さんがそれについて話し、お客さんと意見を交換していく方法だった。
現れた若松さんは、小柄でおっとりした雰囲気の方。静かでなめらかな語り口調で、話に自然と耳を傾けたくなる感じ。
まず「はじめに」が読まれ、続いて「低くて濃密な場所」「勇気とは何か」「花の供養に」「文学の経験」の4編が取り上げられた。
村井さんの話によると、「悲しみの秘義」の目次にページ数のノンブルが振られていないのは、ページをめくりながら探して欲しいからとのこと。なるほど。そうすると、意図している以外のものに出会う。計算されていない出会いは、振り返るととても重要だったりする。

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ページ数が振られていない目次。


本文が朗読されているのを聞いて、なんとも不思議な気持ちになった。
書かれている文章を読むのと、読まれている言葉を聞くのとでは、受け取る場所が違うというか。
文字としての認識と、音としての認識の違いなのだろうか。同じ内容なのに、見せる表情が変わる。

 

1編目に取り上げられた「低くて濃密な場所」は、立候補をして私が読ませていただいた。
今考えると、著者の前で朗読するってすごいことだ。

 

以下、今回は場に集中したくてメモを取らなかったので、読書会で感じたこと、覚えていることを書いていく。
若松さんの話す言葉は静かで沁み通る感じ。
冒頭に書いたように、若松さんの言葉に耳を傾けようとするお客さんの、意志のある沈黙に会場が包まれていた。心地よいやわらかな集中力。
若松さんのお話の端々から、ただただ真摯に生きることと向き合い、言葉と向き合い、人と向き合う。自らの人生からの問いかけに、答えを見出そうとするのではなく、手探りで応えていく。そんな姿を感じ、また若松さんもそのようなお話をされていた。
懸命に生きる人にしか発せられない言葉。言葉にならないけれど伝わってくる何か。
若松さんは、読んだり書いたりすることの前に、とにかく感じることが大事だとおっしゃっていた。言葉にならないことをたくさんその身で感じていく。その上で、「皆さんには書くことをお勧めします」とおっしゃっていたのがとても強く心に残っている。
書くと読むは呼吸のようなもので、読んだら書く、書いたら読む、がいいそうだ。
書くと、言葉が自分のものになる、とおっしゃっていた。
どこかからの引用でも、自ら書き、そこに自分の体験が肉薄することで、言葉が自分のものになるという。
そして、若松さんは、ご自分の仕事を「読んだ人の心に種を植えるのではなく、その人の心に元々咲いている花に光を与えること」とおっしゃっていた。
言葉は誰のものでもないのと同時に、誰かのものにもなりうる。
単に言葉が指し示す意味を超えた先にある、色鮮やかで豊かな世界を垣間見た時、言葉はただの言葉を超えるのかなと思う。


今回の読書会は、「悲しみ」よりも「言葉」の方にクローズアップした内容だった。
悲しみは、人それぞれ、とても個人的なものだからか。
「悲しみの秘義」は表紙と表紙の見返し部分に数種類のパターンがあるのだが、そのことについて他のお客さんが村井さんに質問していた。
本の制作時に数種類のパターンが出るようにして作っているらしい。悲しみは人それぞれの色をしているからだそう。素敵な理由。

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2冊とも同じ「悲しみの秘義」。店頭で迷って決めたい。

もう一冊は友人に贈ろうと思って購入しました。

 

「悲しみの秘義」では、「書くこと」だけでなく、何度も「読むこと」の大事さが書かれている。

『読むことは、書くことに勝るとも劣らない創造的な営みである。作品を書くのは書き手の役割だが、完成へと近付けるのは読者の役目である。』
『読むことには、書くこととはまったく異なる意味がある。書かれた言葉はいつも、読まれることによってのみ、この世に生を受けるからだ。比喩ではない。読むことは言葉を生み出すことなのである。』
これらの文章を読んだ時、はっとした。
私は読書することが好きだけれど、正直に言うと、それが書くことと同じくらい価値あるものだと考えたことはなかった。
読むことがただの受け身ではなく、自主的に意味を見出していく大切なことだとは思っていたけれど、心のどこかで、書くことよりも下に見ていたのだと思う。
読むということの価値、可能性、大切さに触れることができた。
読書会でも、そのことを感想として述べさせていただいた。
とっても緊張してしまってうまく言葉が出てこず、ちゃんと伝わったかどうかは自信がないのだけれど。


読書会が終わり、最後に若松さんからサインをしていただき、握手もお願いした。
書かれる文章と同じく、静かで品のある美しい字だった。

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こんなに心に残るイベントは、滅多にない。
忘れないうちにこうやってブログに書き起こしたけれど、もしかしたら、細かいことは忘れてしまっても構わないのかもしれない。
忘れてもなお、私の中に何かが確実に残り、共に生き、また新たに出会うと確信している。
それは、「悲しみの秘義」という本と同じだ。

 

なにか、とてつもなく大切なものに出会った。
素晴らしい読書会だった。

 

「読むと書く」若松英輔 公式ホームページ

 

若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義

若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義

 

 

 

大事にされたら

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大事にされたり、褒められたら、申し訳なく思ったり焦って否定してしまうのではなくて、ありがとうって素直に受け止めればいいのだなあ。
自分から相手を大事にして、さらに人からの好意を受け止める。
人から大事にされたら、こちらからも大事にしていく。
愛情も、親切も、循環させていけばいいんだね。

休日ですよ

今日は、何も予定を入れていない休日。
今年に入ってから、できる限り週に1日は1人になってゆっくり休む日を作ろうと思っている。心身の調整日。


朝は目覚ましをかけた8時の1分前、7時59分に目が覚めた。おお、すごい。
今、時計をオーバーホールに出していて、時計ではなくスマホで時間を確認しなければいけないのだけれど、その回数は極端に減った。
ボタンを押して画面を見る行為が億劫なのです。実用的すぎてあまり美しくない。
そのぶん、今何時かの感覚が鋭くなったような気がする。今日だけでなく、目覚ましをかけた数分前に目覚めることが最近多い。

 

白湯を飲んでTwitterなどをぼんやり眺めてから、ヨガ。
久し振りなので、寝起きにやるものと、体の歪みを解消するプログラムの2セットをやる。
気持ちがちょっと落ちていたのだけど、ヨガをやっているうちに、まあいいかという気持ちになる。まあいいかってだいじ。
固まっていた体を伸ばして気持ち良かったし、終わったあとは顔色が良くなっている。
やっぱりちょこちょこ時間を見てヨガをやろう。

 

早めの昼ご飯は和食にした。朝は白湯だけだったからとてもお腹が空いていて、ご飯とお味噌汁がとても美味しい。

 

食後に歩いてスーパーへ買い出し。てくてく。今日は晴れていてあまり寒くもなくてよい日。
帰って来てから、ここ最近時間を見ては取り組んでいる家計の見直し。
林總(はやし あつむ)さんの「正しい家計管理」という本に従って支出の予算立て。ぬぬぬ。予想以上に厳しいぞ。
この家計の見直しはまた改めてブログに投稿したいと思っています。
やりたいことや欲しいものがたくさんあって、お金を貯めたいのです。セーブしていた仕事も、この春から増やしていこうと思ってる。
(とか書いていたら仕事増加に繋がりそうな電話がかかって来た。びっくり。まじか。ありがたい。頑張ろう)

 

そのあと、若松英輔さんの「悲しみの秘義」という本を読む。これは再読。
明日新潟市の北書店にて、著者本人を交えての読書会があるのです。
ドキドキするけどとても楽しみ。
言葉の奥にある、言葉にはならない無数の情動や声を、丁寧に掬い取って織り上げるような文章。
常々思うのだけど、文章も、写真も、音楽も、真に自分が感じていることや感動していることを表現しようとすると、とても難しい。いつも表現しきれないもどかしさがある。手のひらで水を掬うように、隙間からこぼれていくものが必ずある。
そこにきちんと向き合い、全身で耳を傾けること。そして、丹念に言葉に変えていくこと。
若松さんの文章からは、そんな真摯な姿勢が伝わってくる。
一語一語丁寧に読み込む。背筋が伸びる。

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心に残ったところに付箋。
明日が楽しみ。


その後夕飯を作って食べる。野菜炒めをたっぷり作ってたっぷり食べる。美味美味。
そして今に至る。

 

こんななんでもない休日に、心底ほっとする。贅沢な1日だったなあ。ほー。
今日も早めにゆっくり寝もう。

自分の中に残るもの

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誰に知られることがなくても、自分なりに精一杯やり遂げたことは、心の奥深くに残る。
表面上の結果は全く関係のないものだ。
うまくいっても、手を抜いたりずるいことをすれば、後ろめたい気持ちとなって残る。
うまくいかなくても、手を尽くしたことは強く自分の支えになってくれる。
誰もわからなくても、自分だけは知っている。
昨年から今年にかけて、なかなか気力が湧かない中で、ひとつだけ自分なりの精一杯をかけて行動した仕事がある。
本当にしんどくて、悔しい思いもして、大変で投げ出したくて仕方なかったけれど、その仕事は、不思議と過去の自分とどこか繋がっているようなところがあって、どうしても放り出せなかった。
このことは、誰も知らない。
なぜだか、誰かに教えるつもりもない。
この仕事がどこへ繋がっていくのかわからないけれど、精一杯心を尽くしたから、どこへ向かってもまあいいかと、どっしりと構える気持ちだ。
自分のことは自分が一番見てる。
全部頑張る必要なんて全くないけれど、行動が心の中に積み重なって行くのなら、自分なりの美学は大事にしたいなあ。