白い猫の来た道

日々つれづれ

4月に読んだ本

4月に読んだ本です。

一冊一冊時間をかけて読んだために今月は5冊。
やっぱり一番印象深いのは雨宮まみさんの「女子をこじらせて」です。
読書メーターの感想では足りなくてブログに書いたくらい。



最近あまり漫画本を読んでいませんでしたが、5月からはまた少しずつ再開しようと思っています。
楽しみだなー



4月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1717
ナイス数:68

木暮荘物語 (祥伝社文庫)木暮荘物語 (祥伝社文庫)感想
築ウン十年の古いアパート「小暮荘」の住人を中心に紡がれていく短編集。恋と性と生と。3年前にいなくなった恋人が戻ってきて、今の恋人とおかしな三角関係になる繭。真面目にセックスしたいと悩む70代の大家。階下の女子大生の生活を覗き続ける神崎。子供の望めない体と知り、性に奔放に生きる女子大生の光子。文中にさらりと現れるふとした一文が本当に巧みです。生きていくおかしみや悲しみが優しくユーモアにくるまれていて、読んでいくうちに小暮荘の住人たちに愛しさを覚えるのです。
読了日:04月03日 著者:三浦 しをん
沈黙博物館 (ちくま文庫)沈黙博物館 (ちくま文庫)感想
博物館を作るためにある村にやって来た博物館技師の「僕」。齢100に近い依頼主の老婆から受けた仕事は、死者たちの形見を展示する博物館を作ることだった。小川洋子さんが描く、幻想的で蠱惑的な世界に酔って囚われてしまいそう。最後のページをめくった暁に、世界のどこかにある沈黙博物館への扉の鍵を手にすることができるのかもしれません。
読了日:04月12日 著者:小川 洋子
女子をこじらせて女子をこじらせて感想
「こじらせ女子」という言葉の元になった、雨宮まみさんの本。いやもう…前半から怒涛の勢いで圧倒されます。「こんなに自分のセックスや恋愛をむきだしに撮る人がいるのか。こんな表現があるのか。見たことも触れたこともないものでした。」という文章があるのですが、まさしく私の心境そのもの。まみさんがどう「女」を、「セックス」を、「私」をこじらせ、傷つき、そして立ち向かって行ったかが、生々しく描かれています。血みどろの傷だらけでそれでも立ち上がる姿に泣きたくなります。もっと、もっとまみさんの文章が読みたかったな。
読了日:04月18日 著者:雨宮 まみ
ワーキング・ホリデー (文春文庫)ワーキング・ホリデー (文春文庫)
読了日:04月22日 著者:坂木 司
塩狩峠 (新潮文庫)塩狩峠 (新潮文庫)感想
北海道の塩狩峠で起きた鉄道事故を元に書かれた小説。暴走した列車を止めるために、自らの命を犠牲にした青年の生涯を描いている。彼がどこに向かっていくのか知っているだけに、真摯に生きる姿に胸が苦しくなる。生きるとは何か、愛とは何かを読者にまっすぐに問うてくる小説だ。
読了日:04月29日 著者:三浦 綾子

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