白い猫の来た道

日々つれづれ

チベットを馬で行く

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渡辺一枝さんの「チベットを馬で行く」という本を読んでいる。


私は数年前から、読みたい本を手帳の後ろに書いてリストを作っていて、その順番に沿って少しずつ読み進めている。今は2014年のリストだ。
この本もそのリストに載せていたものなのだけど、どこで知って何に興味を惹かれてリストに書いたのかは覚えていない。
渡辺一枝さんが椎名誠さんの奥様だということも読み始めてから初めて知った。


チベットを馬で行く」は、一枝さんが幼い頃から理由もなく惹かれていたチベットを馬で旅する旅行記だ。距離にして4000キロメートル。
写真はなく、ひたすら文字のみで558ページのハードカバーだ。

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旅行記は普段読まないジャンルだ。それでも、なぜかするすると読めてしまう。


当時、チベットの高原を馬で旅行する人はいなかったそうだ。車での移動が主。
一枝さんは、車の速度では速すぎて、もっとのんびりゆっくりといろんなことを感じたいとのことから馬での旅を決めた。
馬の速さで移動しながら見たこと。感じたこと。日本の家族との話。
面白い、楽しいというジェットコースターのような乱高下のある内容ではなく、一枝さんの旅行の話をゆったり聞いている気持ちになる。
いつもの読む速さではなく、もっとゆっくり読むペースがちょうどよくて、少しずつ読み進めている。


ここ最近、小さな棘が引っかかるような出来事が続いていて、気持ちが空回りしていて、体の調子もあまり良くなかった。
この本を読むように、いつもより速度を落として、ゆっくりのペースで日々を過ごしていこうかなと、ふと思った。

 

 

チベットを馬で行く (文春文庫)

チベットを馬で行く (文春文庫)