白い猫の来た道

日々つれづれ

全ての出会いは、いつか来る別離を包含している

f:id:nekomaru44:20170610220042j:image

飼っていた猫が天国に行ってしまったという話を、ここ最近立て続けに2件聞いた。
私も17年一緒にいた猫を見送ったことがある。
あの悲しみは、ほかに例えようがない。


全ての出会いは必ず、いつか来る別離を包含している。
人も、動物も。
だから会うことを避けるのではなく。
悲しみも含めて、共にある時間を慈しみたい。


永遠ではないからこそ、尊いのだ。

やれやれなのです

f:id:nekomaru44:20170609225955j:image

10話しても、1、2くらいしか伝わっていないのだなあと思うことの多い週です。


やれやれ。
まあ、しょうがない。
違う人間だもの。


伝えたいこと、大事なことは、ていねいに、何度も言葉にしていかないといけないですね。


深刻にならず、かろやかに、丁寧に、やっていこう。

5月に読んだ本

5月に読んだ本です。

この月は「日本残酷物語」がとにかく強烈でした。
あまり知られることのない日本の負の歴史。

今こうして生きていることは、凄いことなのだなと痛感します。


5月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2578
ナイス数:138

桐原家の人々〈1〉恋愛遺伝学講座 (C・NOVELSファンタジア)桐原家の人々〈1〉恋愛遺伝学講座 (C・NOVELSファンタジア)感想
茅田砂胡さんが角川ルビー文庫で出した作品の改訂版。ルビー文庫で書いていたことにびっくりなんですが、中身は著者本人があとがきで書いていたように、恋愛ものではなくホームコメディでした。デルフィニア戦記を書いた人と同じとは思えないほどベクトルの全く違う内容に、著者の引き出しの多彩さに改めて驚きます。同性愛やジェンダーに対する扱い(言い回しが硬いですね)にしみじみ時代を感じるのですが、ひとまず次も読んでみようと思います。
読了日:05月02日 著者:茅田 砂胡
神様の御用人 (6) (メディアワークス文庫)神様の御用人 (6) (メディアワークス文庫)
読了日:05月04日 著者:浅葉なつ
桐原家の人々〈2〉恋愛心理学入門 (C・NOVELSファンタジア)桐原家の人々〈2〉恋愛心理学入門 (C・NOVELSファンタジア)
読了日:05月04日 著者:茅田 砂胡
日本残酷物語〈1〉貧しき人々のむれ (平凡社ライブラリー)日本残酷物語〈1〉貧しき人々のむれ (平凡社ライブラリー)感想
『これは流砂のごとく日本の最底辺にうずもれた人々の物語である。わたしたちは、追いつめられた民衆が生活の断面に施したさまざまの陰刻から、最も強烈な生の意味を汲みとろうとする。』日本の中世から近世にかけて、貧しさの最底辺に位置する人々の生活を記録した本。天災で飢饉が起きれば何十万と死に、間引きと堕胎は常態。声を上げることも許されず虐げられる女性と老人たち。筆舌に尽くし難い底無しの貧しさと飢えにもがく刻苦の叫びと、それでも生きようとする強烈な生の営みの数々。今生きていることが、とても重いものに感じられるのです。
読了日:05月12日 著者:宮本 常一,山本 周五郎,揖西 高速,山代 巴
校閲ガール トルネード校閲ガール トルネード感想
出版社校閲のお仕事小説第3弾。相変わらずドタバタと我が道を行く悦子と共に大手出版社の内情の一部をふむふむと楽しく読んでいると、不意打ちのように「やりたい仕事」と「向いている仕事」というテーマにぶつかります。焦がれるほどやりたいことが、向いていることとは限らないという現実と、どう向き合うのか。たとえ両者が違っていても、物事は流動していくもの。計らずも人は、導かれるように自分を活かしてくれる世界に出会うものなのかもしれません。
読了日:05月14日 著者:宮木 あや子
流れ行く者: 守り人短編集 (新潮文庫)流れ行く者: 守り人短編集 (新潮文庫)感想
バルサとタンダの子供時代を描いた短編集です。最初の浮き籾の描写から始まる、「普通」から逸脱した人たちの人生。賭事師。護衛師。やがてバルサは戦う人生そのままに女用心棒へ。人とは違うものを見て、感じるタンダは呪術師へ。逸脱した人たちの悲しみ、寂しさ、誇り。守り人シリーズを通して描かれる多様性に富んだ人々への厳しくも暖かい眼差しが、この短編集でも感じられるのです。
読了日:05月15日 著者:上橋 菜穂子
パンとスープとネコ日和 (ハルキ文庫 む 2-4)パンとスープとネコ日和 (ハルキ文庫 む 2-4)感想
たったひとりの肉親である母を亡くし、長年勤めた出版社を辞めたアキコさんは、50代にして、母から継いだ食堂を一新しオープンさせます。甘えん坊のトラ猫「たろ」と生活しながら、しっかりものの「しまちゃん」とあれこれ試行錯誤しつつ穏やかに食堂を切り盛りする日々。大きな事件は起きないけれど、ささやかに繰り返される日常に、ほっと胸が温かくなるお話でした。
読了日:05月18日 著者:群 ようこ
レディ・ガンナーの冒険 (角川文庫)レディ・ガンナーの冒険 (角川文庫)感想
茅田砂胡さんのファンタジーのシリーズです。デルフィニア、金銀黒天使、怪獣夫婦とはまた違う、西部劇のような活劇もの。動物に変身する「異種人類」と呼ばれる人々と人間が共に暮らす世界で、名門ウィンスロウ家の令嬢・キャサリンと、4人の用心棒たちが東へ西へと大活躍します。茅田砂胡さんらしく、滅茶苦茶なようでいてしっかりとした骨太のお話作りでとっても楽しめました。次作も読み進めていこうと思います。
読了日:05月21日 著者:茅田 砂胡
つるかめ助産院 (集英社文庫)つるかめ助産院 (集英社文庫)感想
ある日突然夫が姿を消し、傷心のままに過去に夫と訪れた南の島に赴くまりあ。そこで出会った助産院で妊娠を告げられる。複雑な生い立ちと夫の失踪により、身ごもったことに戸惑うまりあだったが、助産院長の鶴田亀子や共に働く人たちの温かさに、少しずつ心を開いていく。胎内で育まれ産まれてくる新しい命の息吹と神秘の描写が優しく、美しい。登場人物たちが抱えた過去や傷も受け止める南の島のおおらかさは、まるで「母」のようです。文章で事細かく説明せず、読者に想像する余地や余韻を持たせるは作りは、良質な映像作品のようでした。
読了日:05月22日 著者:小川 糸

読書メーター

問い

f:id:nekomaru44:20170604194344j:image

‪考えても今すぐ答えが出ないことは、そのまま放っておく。‬
‪何年でも、何十年でも。‬
‪心の奥底に仕舞われた問いは、いつか答えにたどり着くかもしれないし、わからないままかもしれないけれど、自分の一部となって、人生を作っていく。‬
‪たくさんの問いと一緒に、今日も生きる。‬