白い猫の来た道

日々つれづれ

少数派

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このGWはいろんな人と会っています。
昨日は小学校の同級生たちと。
私は今36歳なのですが、この年齢になると結婚している人の方が多くなります。
昨日も、私以外は全員が既婚で子持ちです。
母と話していてふとその話題になった時に、「あんたばっかり…」とぽつりと言われたんですよね。
「結婚してないから引け目に感じるってこと?」
「そうじゃなくて、うらやましい」
なるほど。孫かー。
私と違って、母は人がたくさんいて賑やかな方が好きなのです。子供も好き。
だから、孫が欲しいと思うのでしょう。
でも、私は母の期待に応えるために生きてるわけじゃないんですよね。
「気持ちはわかるけどそれは無い物ねだりだし、今の我が家(実家)は今までで一番穏やかで平和じゃないの。それじゃあダメなの?」
と言ったら、確かにそうなんだよね、と返ってきました。
母だって、私が願うような親になるために生きているわけではないので、こういう発言に対してはちくりと刺して、あとは放っておくようにしています。


話変わって先日、好きな作家さんが90年代初頭に書いたライトノベルを読んでいたのですが、全体を通して主要キャラが「ホモは変態」と普通に連呼していて、途中で読むのをやめました。もちろん、悪い意味でしか使われていません。
20年以上前の作品ですから時代もあるかもしれませんが、この一言に集約される、少数派への偏見と、自分が正しい側にいると信じて疑わない上からの目線に、拒絶反応しか起きませんでした。
自分と違う他者の気持ちを、こんなにも思いやらない鈍感な言葉が、当たり前のように商業小説に乗っていることに驚きました。
自分がゲイだったとして、この本を読んだらどんな気持ちになるんだろうかと、心が冷え冷えとしました。

 

多数派の言葉が当たり前のように幅を取っていることがあります。
別に少数派を圧迫しようとか、傷つけようとか、そういう意図はなく、無意識に行われていることもあるのでしょう。
きっと私も知らず知らずにやってしまっています。
でも、一歩立ち止まって自分とは違う立場の人のことを想像する、というのは、とても大事だと思うのです。

 

そして、少数派だからといって、「普通」になろうとするのは、何か違います。
誰かの期待に応えるために人生を決定するのも、何か違います。
誰かが決めた枠組みの中には、きっと、幸せはないのです。

 

小学校の同級生たちは、たくましく子育てをしていて、しっかり自分の家庭を築いていました。かっこいーぜ。本当に尊敬します。
私も、縁があればいずれ結婚したいと思っています。
でも、独身で、子供がいない今の私も、穏やかに暮らせているし、いいぞと思いました。
そして、そう感じた自分が、とても嬉しかったのです。

心の欲するままに

このところ、料理するのが楽しい。新たなレシピでいろいろ作っている。
デパートやファッションビルを歩けば、あれもこれも欲しい服があって目移りする。
雑誌を開けば、行ってみたい場所がたくさん出てくる。
タガが外れたように欲望全開である。

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雑誌で行きたいお店をチェック。


昨年あまりに疲れていて、とにかくなんでもいいから休みたくて、仕事を縮小して出来る限り休養にあてた。
料理はできるだけ簡単なもので。服はほとんど買っていないし、休日は家にこもる日が多かった。
年明けにちょっと良くなったなと思っていて、春が過ぎて何かが芽吹いたみたいにやりたいことがふつふつと湧いている。
我ながら大丈夫かと訝りながらもしたいことがたくさんあるのはとても嬉しいことで、収入の関係で予算があまり潤沢ではないけれど、ひとつひとつ叶えていきたいと思っている。


欲望は、生きる力に繋がっている気がするんだ。

4月に読んだ本

4月は黙々と本を読んでいた時間が多かったので、読了の冊数がかなり多くなりました。
シリーズ物を同時並行で読んでいたので、すぐに次を読みたくなって回転ペースが早かったのもありますね。

茅田砂胡さんの「トゥルークの海賊」。
上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」。
浅葉なつさんの「神様の御用人」。
天童荒太さんの「永遠の仔」。
そして、宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」。

精霊の守り人永遠の仔、ソロモンの偽証は圧巻でした。
こういう本に出会うと、今の時代に生きていてよかったなあとしみじみ思うのです。

4月の読書メーター読んだ本の数:26読んだページ数:8917ナイス数:201天使たちの課外活動5 - 笑顔の代償 (C★NOVELSファンタジア)天使たちの課外活動5 - 笑顔の代償 (C★NOVELSファンタジア)読了日:04月03日 著者:茅田 砂胡
蒼路の旅人 (新潮文庫)蒼路の旅人 (新潮文庫)感想いよいよ南の大国タルシュ帝国の脅威が迫り来る中、皇太子チャグムと帝の仲に決定的な亀裂が入る。次々とチャグムを襲う過酷な運命の波に、読んでいて胸が苦しくなりました。葛藤を抱えながらも立ち上がり向かっていくチャグムの背中に、幾人もの人たちが祈ったように、チャグムの行く末に光差す道が開けるよう固唾を呑んで見守るしかありません。次はクライマックスの三部作です。ハラハラしながら進みます。読了日:04月04日 著者:上橋 菜穂子
ソロモンの偽証: 第II部 決意 上巻 (新潮文庫)ソロモンの偽証: 第II部 決意 上巻 (新潮文庫)感想藤野涼子が発起人となり、柏木卓也の死の真相について「学校内裁判」の準備が始まる。新たな登場人物たちも飛び出し、中学3年の生徒たちの目覚ましい動きから目が離せない。幾重にも絡んだ思惑と人間模様をほどいた先に何が見えるのか。吸い寄せられるように次巻へ。読了日:04月06日 著者:宮部 みゆき
夜廻り猫(2) (ワイドKC モーニング)夜廻り猫(2) (ワイドKC モーニング)感想待望の夜廻り猫第2巻です。今宵も遠藤平蔵(猫)は片目の子猫・重郎と共に、ひとり泣く人がいないか夜廻りを続けるのです。誰にも振り向かれない心の哀しみや痛み、涙に寄り添う猫たち。誰もが抱える傷の上に、そっと優しく降り注ぐようなお話の数々です。読了日:04月07日 著者:深谷 かほる
天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編 (新潮文庫)天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編 (新潮文庫)感想タルシュ帝国の脅威に抵抗するためにロタ王国へ侵入したチャグム。そのチャグムを見つけ守るよう託されたバルサ。草兵として戦地へ送られたタンダ。運命の渦に巻き込まれるように展開する彼らの行く末には何が待っているのか。ようやくのチャグムとバルサの再会シーンには鳥肌が立ちました。いざ第2部へ。読了日:04月07日 著者:上橋 菜穂子
12星座の恋物語12星座の恋物語感想12星座の男女それぞれの恋の短編を角田光代さんが、各星座の男性の見極め方、各星座の女性へのアドバイス鏡リュウジさんが書かれています(男性にはやや辛辣かも?)あの人にこの人に、思い当たる節があったりなかったり。短編はそれぞれの性質ゆえにじたばたしている話も多く、なんだか親しみが湧きました。恋愛は感情を揺さぶるから、その人の凸凹をくっきりと浮かび上がらせます。欠けたり飛び出したり、光ったり陰ったりとくるくる反転しながら、人は人と関わり合っていくのでしょう。装丁も美しく、素敵なものがたくさん詰まった本でした。読了日:04月08日 著者:角田 光代,鏡 リュウジ
永遠の仔〈2〉秘密 (幻冬舎文庫)永遠の仔〈2〉秘密 (幻冬舎文庫)読了日:04月09日 著者:天童 荒太
神様の御用人 (2) (メディアワークス文庫)神様の御用人 (2) (メディアワークス文庫)感想人から祀られることが減り、力を失った神様の御用を聞く「神様の御用人」第2弾。なし崩し的に御用人となった24歳のフリーター・良彦は、今回も相棒(?)の狐神・黄金と共に人間くさい神様たちの御用を聞いて回ります。神様が見えるという特殊な力を持つことで、孤独を抱えていた美少女も登場します。形式美と思いつつ、不器用でも懸命に頑張る少女はやっぱり可愛いのです。言葉にする望みと、心にある本当の望みは、少し違う。自分の、大切な人の、本当の願いは何なのか、耳を傾けることが一番大事。そんなことを感じた2巻でした。読了日:04月12日 著者:浅葉なつ
三鬼 三島屋変調百物語四之続三鬼 三島屋変調百物語四之続感想江戸の袋物屋・三島屋の姪、おちかが聞き手となる百物語第4弾。今回も、背筋が凍る話から心温まる話まで勢揃いする中、人間というものの描き方の奥行の深さに唸らされるばかりでした。新たな登場人物・貸本屋の勘一が言った「生身の人の語りは、血が通って面白うございます。ですが、生ものだけに、時にはあたる。読み物というものは、生身の人からはもう離れておりますから、枯れております。気散じにはうってつけの上に、読み物を通して知識が増えれば、肝っ玉が強くなります」に思わず膝を打ちました。まさしく、本書もそういう読み物なのです。読了日:04月14日 著者:宮部 みゆき
神様の御用人 (3) (メディアワークス文庫)神様の御用人 (3) (メディアワークス文庫)感想それぞれの神様についての言い伝えが、巧みに話として練り上げられていて、とても楽しく読めます。ほっこりしたり、じんわりしたり。御用人として、人として成長していく良彦の姿も垣間見られ、先が楽しみです。御用人を拒絶した青年の話がちらりと。次巻以降話が動いていきそうです。読了日:04月16日 著者:浅葉 なつ
永遠の仔〈3〉告白 (幻冬舎文庫)永遠の仔〈3〉告白 (幻冬舎文庫)読了日:04月16日 著者:天童 荒太
トゥルークの海賊1 (C・NOVELSファンタジア)トゥルークの海賊1 (C・NOVELSファンタジア)読了日:04月17日 著者:茅田 砂胡
進撃の巨人(22) (講談社コミックス)進撃の巨人(22) (講談社コミックス)読了日:04月17日 著者:諫山 創
トゥルークの海賊2 (C・NOVELSファンタジア)トゥルークの海賊2 (C・NOVELSファンタジア)読了日:04月17日 著者:茅田 砂胡
ソロモンの偽証: 第II部 決意 下巻 (新潮文庫)ソロモンの偽証: 第II部 決意 下巻 (新潮文庫)感想「学校内裁判」へ向けて着々と準備を進める中学生たち。事件を辿る過程で、彼ら一人一人の性格と、それぞれが背負うものが、丁寧に描写される。そうだ、あの大出俊次も三宅樹理も、まだ、中学生なのだ。神原和彦少年が抱える謎をパンドラの箱のように感じつつ、次巻へ。宮部みゆきさんの現代ミステリーの最終章にはいつもあっと驚かされるばかりなので、否が応でも期待が高まっていきます。読了日:04月19日 著者:宮部 みゆき
永遠の仔〈4〉抱擁 (幻冬舎文庫)永遠の仔〈4〉抱擁 (幻冬舎文庫)読了日:04月19日 著者:天童 荒太
神様の御用人 (4) (メディアワークス文庫)神様の御用人 (4) (メディアワークス文庫)読了日:04月20日 著者:浅葉なつ
トゥルークの海賊3 (C・NOVELSファンタジア)トゥルークの海賊3 (C・NOVELSファンタジア)読了日:04月21日 著者:茅田 砂胡
トゥルークの海賊4 (C・NOVELSファンタジア)トゥルークの海賊4 (C・NOVELSファンタジア)読了日:04月21日 著者:茅田 砂胡
永遠の仔〈5〉言葉 (幻冬舎文庫)永遠の仔〈5〉言葉 (幻冬舎文庫)感想実の親に多大なる傷を負わされた子供たちが大人になり、苦しみながらも懸命に生きる姿が描かれた本作。虐待の描写と病んだ子供たちの姿が淡々と事実を追うように書かれており、痛ましさになかなか読み進めることができませんでした。子供を虐待する親もその親から虐待を受け…という負の連鎖が描かれているのと同時に、壮絶な人生の中で光を見出し生きる人の姿に救いを見ました。自分の生を受け入れ認めてくれる人の存在と、自分も誰かの力になれるという自信。支え合える人がいることの希望。生々しく人間が描かれた重厚な作品でした。読了日:04月21日 著者:天童 荒太
毎日が冒険毎日が冒険感想演出家・萩原朔美さんのエッセイ集です。たくさんのエッセイが収められており、派手ではなくてもひとつひとつが滋味深いです。自分を取り巻く世界から受ける感覚の、はっとするような色鮮やかな違い。性別を感じさせない(最初女性だと思っていました)、柔らかな感性。子供の中に潜む大人の部分ではなく、大人の中に残る野放図なままの子供の部分を大切にしたくなる、そんなエッセイ集でした。読了日:04月23日 著者:萩原 朔美
天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編 (新潮文庫)天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編 (新潮文庫)読了日:04月24日 著者:上橋 菜穂子
神様の御用人 (5) (メディアワークス文庫)神様の御用人 (5) (メディアワークス文庫)読了日:04月24日 著者:浅葉なつ
天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編 (新潮文庫)感想精霊の守り人シリーズ完結巻。タルシュ帝国と北の同盟国の戦いと、異界の季節が変わったことによる異変と、問題が吹き上がるように押し寄せて一気に完結へと向かいます。チャグムが、バルサが、己ができうる限りのことを壮絶な意志を持って為す姿に、ただただ息を詰めて読み続けました。血と泥と涙の行く末に、柔らかく優しいぬくもりと真夏の光のような笑みがあったことに胸が温かくなりました。10代の少年と30代の大人の女性が主人公という異色の児童文学。緻密に作られた壮大なファンタジーの世界の中、長く共に冒険をしたような読後感です。読了日:04月26日 著者:上橋 菜穂子
ソロモンの偽証: 第III部 法廷 上巻 (新潮文庫)ソロモンの偽証: 第III部 法廷 上巻 (新潮文庫)感想いよいよ始まった「学校内裁判」。証人たちの思惑とそれぞれが抱く真実が、少しずつ事件の形を炙り出していく。柏木卓也はなぜ死んだのか。そして、神原和彦が抱える秘密とは。ゆらゆらと形を見せ始める真相に、涼子や野田と同じく心のどこかで怖さを感じてしまいます。結末を見たいような、まだ見たくないような。良書を読む際の幸せなジレンマを感じつつ、怒涛の最終巻へ向かいます。読了日:04月28日 著者:宮部 みゆき
ソロモンの偽証: 第III部 法廷 下巻 (新潮文庫)ソロモンの偽証: 第III部 法廷 下巻 (新潮文庫)感想完結編。彼が抱えていた秘密。彼女が叫んだ嘘。そして中学生たちが辿り着いた真実に、総毛立つような、震えるような高揚感で読み終えました。20年後を描いた書き下ろしの結末に、なんと救われることか(杉村三郎も登場して嬉しいばかり)。どんどん読み進めたいけど読み終わりたくないという、幸せな読書でした。本当に、素晴らしかった。読了日:04月29日 著者:宮部 みゆき
読書メーター

東京への旅とその後

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しばらく、ブログを放置していました。
何も書けなかったからです。


3月の後半に東京に2泊3日で旅行して来ました。
その3日間で体験したこと。感じたこと。ここ数年の間手探りで模索し考えてきたこと。
悲しいことがあったわけではないのですが、大切な人たちと過ごせた時間も含めそれらが全て繋がるようにして、自分の一番底にある、自分に対する負の思い込みが姿を現しました。


その思い込みが原因で、今までたくさんのことに傷ついてきました。
良くない意味で、人生の方向を決定する役割を担ってきました。
それは、まるで呪いのようだなと思いました。


その正体がわかったところで、「よし原因はわかった、問題の半分は解決したも同じ!」というような前向きな気持ちにはなれませんでした。
むしろ呆然としました。この呪い、どうやったら解けるの?と途方に暮れました。
そして、自分が今まで生きてきた道のりに、情けなさや恥ずかしさを感じたのです。


それと時を同じくして、仕事や生活でちょっとしたトラブルが重なり、いっぱいいっぱいになってしまったので、ブログはもちろんSNSからしばし遠ざかりました。
何か書くことはおろか、誰かのちょっとした呟きを読むことすらも辛かったからです。
本を読むのだけはなぜか平気だったので、かなりの時間を読書に没頭して過ごしました。
そのほかは淡々とした日々の生活の繰り返し。
そうやって気がついたら1ヶ月ほど過ぎていました。
気がつくと、乱れていた生活が規則正しくなっていて、精神的にも落ち着いていました。


ある日、するりと「でもさ、私一生懸命頑張ってきたよね」と思いました。
心に深く刻まれていた負の思い込みに振り回されたり、自分も他人も傷つけたり、若さゆえの浅さと未熟さで失敗ばかりしてきたけれど、それでもその時の一生懸命さで生きてきたよね、と、すとんと自分のこれまでの人生を受け入れられたような気がしました。
原因はよくわかりません。よくわからないのですが、これまで自分と向き合ってきたこと、そして、3月の東京で経験したことが今度は良い方に繋がって、自分を支えてくれているのではないかと感じています。


そして、自分の人生を受け入れるのに、誰かの承認はいらないのだなと思いました。
誰かが好きになってくれたから自分を受け入れられるのではなく。ただ自分が自分を受け入れること。それが、自分にはできるというひそやかな自信がいつの間にか心の底に生まれていたのです。


呪いのような思い込みは、おそらく一生消えることはないと思います。
でも、それを抱えながら幸せになる方向に舵をとっていくことはできる。
そう思えることが今は嬉しいです。


先日読んだ萩原朔美さんのエッセイ集に、旅に関するこんな文章が載っていました。
『元来日本の旅というのはサイトシーイングじゃない。観光だ。光を観る為の旅。光というのは神だろう。神に出会う為の行動。巡礼や彷徨も、神への旅だ。あるいは、神というものを引き合いに出しながら、実は自分自身と出会う為の行為だったのかも知れない。』萩原朔美著「毎日が冒険」より


私は東京への旅で、自分自身に出会ったのだと思います。

3月に読んだ本

3月に読んだ本です。
何作かのシリーズものに手をつけています。
長い作品は世界観に入り込む時間も長く、愛着が湧くので、なんだか読み終えるのがもったいなかったりもするのですよね。
じっくり楽しもうと思います。


3月の読書メーター読んだ本の数:16読んだページ数:4200ナイス数:121虚空の旅人 (新潮文庫)虚空の旅人 (新潮文庫)感想精霊の守り人シリーズ4作目。皇太子チャグムが南のサンガル王国へ儀礼のために訪れたところから話は始まります。海賊から国を興したサンガル王国の荒々しい海の男たちと、陰で暗躍する切れ者の女たち。守り人シリーズは各国の文化や国民の特徴が緻密に作り込まれていて面白いです。王が国における神聖な存在であったり、清と穢れの概念がある新ヨゴ皇国は、どこか日本の成り立ちに似ていますね。南の大陸から動乱の気配が流れて来て、今後の展開に繋がっていく模様。その中でチャグムがどう成長していくのか。楽しみです。読了日:03月02日 著者:上橋 菜穂子
ものがたりのある一皿 季節のおもてなしレシピものがたりのある一皿 季節のおもてなしレシピ感想以前雑誌で見かけた料理研究家・行正り香さんの記事がとても素敵だったので、本書を手に取ってみました。2004年刊行なので、当時はまだ広告代理店に勤めながらの活動だったのですね。季節のレシピとエッセイが組み合わさっています。文章からにじみ出る柔らかく繊細で、優しさあふれるセンス。そして美味しそうな料理の数々。ふんわりと穏やかな気持ちになれる本でした。現在の行正さんの活動も追いかけてみようと思います。読了日:03月04日 著者:行正 り香
ひっこしましたひっこしました感想イラストレータ杉浦さやかさんの、物件探しから部屋づくりまでのレポ。素敵なイラストと写真がたくさんでイメージがしやすく、楽しく読めました。自分たちで本棚やポストを作ったり、玄関にタイルを貼ったり、庭を作ったり。古い家ならではのトラブルへの対処の方法も。古い家やDIY好きの人にはたまらない内容だと思います。暮らしを作っていくって、しみじみ面白いことですね。読了日:03月06日 著者:杉浦 さやか
ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)感想悪意と恨みと身勝手さが連なり、盤の上でオセロが一気に真っ黒くなっていくように災厄が重なっていく。その中で、自分の未熟さや次々と起こる事件の推移に翻弄されながらも、中学生たちの良心がきらりきらりと光る。涼子が決断したこととは。次巻へ急ぐ。読了日:03月07日 著者:宮部 みゆき
天使たちの課外活動2 - ライジャの靴下 (C・NOVELSファンタジア)天使たちの課外活動2 - ライジャの靴下 (C・NOVELSファンタジア)感想このシリーズで新たに出てきた登場人物のトゥルークの僧侶・ライジャが、とてもいいアクセントになって金銀黒天使と話を進めていきます。お話の骨格と、登場人物たちの設定の妙が見事。2巻ではビアンカも再登場で、とても楽しめました。読了日:03月08日 著者:茅田 砂胡
神の守り人〈上〉来訪編 (新潮文庫)神の守り人〈上〉来訪編 (新潮文庫)感想新ヨゴ皇国の隣、ロタ王国の秘密に図らずも巻き込まれていくバルサとタンダ。身体の内に殺戮の神を宿した少女を、国のために殺そうとする者たちと、守りながら生き延びる道を探すバルサたち。今回の話を読みながら、人と斬り合いながら生きてきたバルサを、シリーズを通して「守る人」に変えていく著者の心に、なんだか胸が熱くなりました。下巻も楽しみです。読了日:03月10日 著者:上橋 菜穂子
別冊Arne2010年3月15日発行別冊Arne2010年3月15日発行感想イラストレーターの大橋歩さんが、2002年から2009年まで1人で作っていた雑誌「Arne(アルネ)」を作ったきっかけや、どういうふうに作っていったかが書かれた別冊です。自分の好きなものを、自分の身の丈で作ることの楽しさや難しさ。今はリトルプレスも増えていますから、同じように試行錯誤して雑誌を作っている方も多いのでしょうね。読んでいてわくわくする内容でした。読了日:03月11日 著者:Arne
世界で一番のねこ世界で一番のねこ感想コンテストで1等賞を取って可愛がられていた美しいねこ・エトワールは、ひふの病気で美しくなくなったために、飼い主から捨てられてしまいます。そこで出会ったおじいさんの家で、ねずみを捕まえる仕事を任せられるエトワール。もう2度と捨てられないために、もっとおじいさんに褒められたくて、なによりねずみ捕りが楽しくなったエトワールはどんどん腕を上げていきますが…というお話。自分が自分らしくあること。そして、愛すること、愛されることは、いったいどういうことなのか。短いお話の中に、大切なことがぎゅっと詰まっていました。読了日:03月12日 著者:藤野 恵美
神の守り人〈下〉帰還編 (新潮文庫)神の守り人〈下〉帰還編 (新潮文庫)感想凄まじい殺戮の神を宿した少女と、その兄を守る、バルサとタンダ。あまりに大きすぎる力を持たされたために、国内の不穏な動きや思惑に容赦なく巻き込まれていく兄妹の過酷な運命に胸が痛みます。そして、そのきっかけが実の母親だということも。少女が下した決断と、終章のバルサの言葉が胸を打ちます。最後に児玉清さんの解説を読めたのが望外の嬉しさでした。読了日:03月13日 著者:上橋 菜穂子
恋愛呼吸恋愛呼吸読了日:03月13日 著者:服部 みれい,加藤 俊朗
天使たちの課外活動3 - テオの日替り料理店 (C・NOVELSファンタジア)天使たちの課外活動3 - テオの日替り料理店 (C・NOVELSファンタジア)感想料理は飛び抜けて美味しいのに潰れかかっているお店の立て直しを図るリィとシェラ。爽快感のある文句なしの面白さ。主要な登場人物が被っているデルフィニア戦記からずいぶん遠いところに来た感がありますが、これはこれで面白いのが茅田砂胡さんのすごいところですね。読了日:03月14日 著者:茅田 砂胡
永遠の仔〈1〉再会 (幻冬舎文庫)永遠の仔〈1〉再会 (幻冬舎文庫)感想12歳で殺人に手を染めた3人の少年少女が、17年後に大きな運命に引き寄せられるように再会し、展開していく物語です。「大人によって人生を踏みにじられた子供たち」が大人になり、かつて自分が受けた痛ましい傷をまた子供へと繰り返す、負の連鎖が生み出す悲劇。重い話ですが、とても引き込まれます。1巻はまだ事件の導入部。次巻へ進みます。読了日:03月19日 著者:天童 荒太
天使たちの課外活動4 - アンヌの野兎 (C・NOVELSファンタジア)天使たちの課外活動4 - アンヌの野兎 (C・NOVELSファンタジア)感想あとがきで番外編と位置付けられていました。珍しく、なんとも牧歌的なお話。登場人物が魅力的、悪い人が出てこない、とにかく美味しいものがたくさん、と3拍子揃って文句なしの面白さ。 美味しいものを食べたくなりましたよ。読了日:03月20日 著者:茅田 砂胡
あたらしい結婚日記あたらしい結婚日記読了日:03月27日 著者:服部 みれい
明日の子供たち明日の子供たち読了日:03月30日 著者:有川 浩
神様の御用人 (メディアワークス文庫)神様の御用人 (メディアワークス文庫)感想ある日突然、神様の御用を聞いて回る「神様の御用人」を命じられたフリーターの良彦。狐の姿をした神様・黄金(こがね)と共に、神様たちの願いを叶えようとするお話です。のほほんとゆるいながらもほっこり心温まるお話の数々。気軽にさくさく読める面白さも魅力です。続きも読んでみようと思います。読了日:03月31日 著者:浅葉なつ
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